東京を中心に活動する兄弟ふたり組バンド「生活の設計」が去年の10月に配信リリースしていた2ndアルバム『長いカーブを曲がるために』。この作品が2月11日(水)にアナログLPレコードとして発売される。

“昼は昨日のチャーハンの残りと中華スープ” “コンビニの雑誌コーナー” “フードコートで食べる温かいラーメン”。
生きていく中で当たり前に存在する、そんな日常の風景や感情をやさしくすくい取る歌詞と音楽は、人生の曲がり角に立たされたときにも、きっと静かに寄り添ってくれるのではないだろうか。

本記事ではアルバムに込めた思いを起点に、改名の背景、そして兄弟ふたりのこれまでと、これから描きたい景色まで語ってもらった。


◾️人生の曲がり角でも、肩の力が抜ける音楽を

ーー どのような経緯で今回のアルバムタイトルが決まったのでしょうか?

実はギリギリまでタイトルは悩んでいたんですが、実際にこのアルバムの曲を聴いてもらった人たちから「ドライブで聴きたくなるような曲だね」と言われることが多くて。
そこで、人生の曲がり角というか、落ち込んでいる時やすぐに解決できないことがあったときでも、肩の力がスッと抜けて、少しでも気が楽になるような音楽になればいいなと思って、『長いカーブを曲がるために』にしました。

ーー アルバムを全曲聴いた中でも、“フードコートで食べる温かいラーメン” や、“ファミレスのポテトが超食べたいよ” など、生活感のあるキャッチーなフレーズが印象的でした

まさに食べ物や普段の生活のそばにあるものをあえて出す、ということを意図的にやっていて。そうしたパーソナルなものを歌詞にすると、聴いてくれる人とグッと距離が近くなる気がするんですよね。
僕自身、音楽を聴いている時に「この人にとってこれは身近なものなんだろうな」と歌詞の中から感じると、そのアーティストをより近い存在に思えるし、実際、僕自身ファミレスに行くと絶対にポテトを頼むので…(笑)そうやって反応いただけるとすごくうれしいです!


◾️「Bluems」から「生活の設計」へ ── 改名が示した音楽の向き先

ーー 2023年に「Bluems」から「生活の設計」に改名されましたが、どういった思いから改名したのでしょうか?

バンド名は1930年代の映画『生活の設計』(エルンスト・ルビッチ監督)から由来しています。前身のBluemsの頃はバンド名も英語だったので、音楽性も海外のインディー・ロックに影響を受けていた部分があったのですが、個人的に「ちょっと自分には似合わないかもな」と思う時期もあって。そこで改名してからは「喫茶ロック」と言われる音楽などから受けた影響を、素直に表現しています。

ーー 改名してから音楽性も少しずつ変わっていますよね

Bluemsの頃に比べてよりシンプルな聴きやすい音楽を届けられていると思います。それに3人の時は自分たちだけでライブが完結できたけど、今の兄弟ふたり体制になったからこそ、鍵盤やパーカッションの方を呼んだりできて、逆に可能性が広がりましたね。いろんな人にサポートをお願いしてライブを重ねていく中で、ソウルミュージックやソフトロックに影響を受けた楽曲を「バンドサウンドとしてどう鳴らすか」、模索しながら作っていく楽しさも生まれてきました。

ーー 兄弟ふたりでの今の編成になってから、音楽づくりの感覚も変わりましたか?

小さい頃から一緒にいる兄弟なので、良くも悪くもお互いのことを分かりすぎている難しさもあるけど、やっぱりやりやすさはあります。
僕が曲のデモを作って一緒にスタジオに入ったり、弾き語りの段階で一緒にふらっとスタジオに入ったりできるのも良いところです。
あと、ふたりだとスタジオ代が「個人練習(2人まで)」の料金でいけるので、コスパがいいんですよね(笑)


◾️兄弟ふたりで描く次のステージ

ーー 今後の目標はありますか?

アルバムを秋に出したばかりなので、今はまだ先のことを詰め切れていないですが、自分なりの音楽や歌詞のスタイルを掴みかけているので、もっとその音楽性を深めていきたいです。
あとはやっぱりフジロックに出演したいですね!僕も弟も何度も行っている大好きな場所なので、絶対にあのステージで演奏したいねってよくふたりで話しています。


◾️公式サイト

https://seikatsunosekkei.com/