【第4回】関西に輝く原石、帯盛かれん ー忘れかけそうな気持ちに光が差しこんでくる彼女の表現とは

知らないと勿体ない関西が秘めた逸材、帯盛（おびもり）かれんのライブは見たほうがいい。

彼女の弾き語りを聴いた人の多くがそう答えるほど、人の心を惹くチカラを持つ彼女。そんな彼女の素顔に迫ってみた。

―類稀なる表現力を高める為にステージで意識していることはなんですか

ステージでは嘘をつかないようにしています。ありのままの私で、歌詞の情景がメロディやギターの旋律に乗って届けられたらいいなって。私は役者から表現活動に入っているんです。なので歌詞はセリフのように。演劇では、セリフは歌のように伝えられるよう意識していますね。作品に入り込むことで、いい緊張感を持ちつつも、聴く人がゆったり自然体で聴けるようなパフォーマンスを心がけています。

聴いているときに緊張感が強すぎてしまうと会場も受け取り側もしんどいかなって。一緒に楽しく音楽をしたいなってそう思うんです。

普遍的なことを表現することを大切にしていますね、日常の中のちょっとしたでこぼことか、坂道とか。人が普段目にするものに焦点を当てて自分の言葉で表現することを大切にしています。

―音楽と役者の活動をしていて、お互いの表現方法がどのように影響し合っていますか

役者って、脚本家や演出家の方がおられて台本があってその上に自らの表現を乗せてさらに劇団で演じると複数人で舞台をつくるわけで… 一方で音楽では、自らが一つのステージでMCや演奏のすべてを作っていく。その点では最初だいぶ戸惑いましたね(笑)

でも役者をしていたからこそ、音楽のステージでぐっと世界に入ることができたりするんですよね。どちらも表現することに変わりはなくて、聴く人と共にその作品の世界に入っていけるようなそんな表現を意識しています。音楽も役者も、いい影響をし合ってバランス取れているかなぁと思います。

―音楽をしていて、自分にしかないチカラを感じたことはありますか？またはこれ苦手だなと思うことは？

正直苦手なことだらけですね、歌詞作りも苦手だからこそすっごい時間かけて悩むし向き合っています。でも、一度聴いた曲は覚えていることが多いですね。確かこんなフレーズやったなとか後から思い出したりするのは得意だなって思います。

でもほんまに苦手なことだらけです、まだまだです(笑)

―かれんさんはギターを初めて僅か三年だそうですが、三年でここまで弾きこむギターのテクニックを持った経緯を教えてください

ギターは、ある舞台に出演したときにテーマソングを作っていたSSWさんがいてその方が

「ギターやってみたら？」

と声をかけてくれたことがきっかけです。そこからは練習というよりも、好きな曲のこのフレーズ弾いてみたい！という思いで順番に好きな曲を真似して弾きこんでいたら今のカタチになりましたね。

その時のSSWさんには大きな影響を受けました。

―歌詞の表現もすごく魅力的ですが、作る上でのポイントはありますか

受け取る側のことを大前提に考えてつくっています。できるだけ沢山の受け取り方ができるように、でも言葉は無駄な言い回しはなくシンプルであってほしくて。かなりいつも一番拘っている部分ですね。

思いついたらメモに書き留めている感じです、本当に無駄なくスッと耳に入るフレーズを普段から探して意識して過ごしています。

―かれんさんの普段の日常を聞いてみたいんですが、ずばり自分を一言でいうと？

ピュア(純粋)です！(笑)

これでもかっていうくらいまっすぐなんですよ私。好きになったら一直線だし、やりたいことにはひたすらに向き合うタイプで。周りからもよく

「かれんはほんまに真っすぐやなあ」

って言われますね、たぶん分かりやすいのかもしれないです。

―60歳になったときにどんな人でありたいですか？また3年後どんな自分でいたいですか？

60歳になったとき…そのまんまの今の考えを持った自分で。その上で、ちゃんといろいろな波にのまれて経験していてほしいです。いろいろ吸収できる柔らかさを持ち合わせた可愛らしい大人であってほしいです。そして音楽を変わらず愛し続けていたいですね。絶対に、うん、そう思いますね。

3年後は、制作を真摯に偽らずやっていたら聴いていただける方が増えるかなって。今日より明日、の気持ちでいい音楽に浸って精進していきたいですね！

―10月4日にバンドワンマンライブを控えておられますが、準備で工夫している点や注目ポイントはありますか

私の普段のスタイルからバンド形式って想像がつかないと思うんです。初のバンドスタイルなので、リズムだとか…練習の中でかなり考えて取り組んでいますね。来週に控えているんですが、初めの一音から最後まで聴き逃さず聴いていただきたいです。

たぶんめっちゃ凄いことになるんです、化けるくらいの勢いで。

途中で弾き語りソロのシーンもあるのでギャップも楽しめるのが見ていただきたいポイントですね。

―ここまで読んでいる方にメッセージはありますか

読んでくれて、ありがとうございます！って伝えたいです(照)

だって文章を読むってパワー使うじゃないですか、私についてここまで読んでくださるってありがたいなあって思います。ここまで読んでくださった方皆さんに飴ちゃんあげたいですね。

いぬまる：かれんさんの人柄が知れて私もいい時間を過ごせました。ありがとうございます、ワンマン応援しております！

帯盛かれん：本当にありがとうございました！