英検3級のユーダイド、イギリス人のマーク、ブラジル人のジュンジ、青森県民のケイタ。専修大学で出会った4人が結成したYouTuberグループ「ニシコリ」は、「日本語禁止」という唯一無二のルールのもと、YouTube登録者78万人超・TikTok55万人超のクリエイターへと成長した。そして2026年4月、初のデビューシングル「WE ARE THE NISHIKORI」をリリース。言語という壁を笑いと熱量でぶち壊してきた彼らが、今度は音楽という言語で新たな場所へ向かう。今回は15の質問を通じて、その原点と哲学、そして未来への想いを聞いた。


◾️ 錦織圭のコラージュ画像から始まった、4人の物語

――ニシコリの皆さん、今回はインタビューをお受けいただきありがとうございます!まず読者の方に自己紹介をお願いします。皆さんの関係性やグループの雰囲気を教えてください。

ニシコリ 初めまして!ニシコリです!英検3級のユーダイド・イギリス人のマーク・ブラジル人のジュンジ・青森県民のケイタからなる4人組YouTuberです!僕たちは専修大学で出会って、大学1年生の頃から一緒に遊ぶ仲でした。男子大学生ノリの延長みたいなチャンネルですが、実は日本語禁止で、それぞれが英語・ポルトガル語・津軽弁を話して動画を撮っています!そろそろ会わない時間を作った方が良いのでは?とたまに話に上がるくらいには一緒にいる時間が長いです。変化はあれど大事にしているものはずっと変わらない、そんな4人ですね。

――コロナ禍の大学時代に「YouTubeやろう」と始まったそうですが、4人で最初に動画を出したときの気持ちはどうでしたか?「これはいける」と思った瞬間はありましたか?

ニシコリ ワクワクが止まりませんでした。これから夢のYouTuber生活スタートだ!!って感じで(笑)。ですがなかなか結果が出ず、4ヶ月間は全く伸びずにフラーっと過ごしていました。全員大学での授業やバイトもあったし。ただ、最初に「ブラジル人と青森県民の会話」がTikTokでバズった時にこれはいけるって思いましたね。それに呼応するように「英検3級とイギリス人の英会話」が生まれて、言語エンタメを作っていこうとそこで決心しました。結局そこから怒涛の底辺時代がスタートするのですが(笑)。

――グループ名がテニスの錦織選手のコラージュ画像から来ているというエピソードが面白いのですが(笑)、当時の仲間内の空気感を教えてください。

ニシコリ くだらない大学ノリがここまで来てしまったと後悔しています。先日引退された錦織圭選手には頭が上がりません。空気感は今とほとんど変わりません。意味不明な言葉の羅列をとんでもないテンポ感で撃ち合う。真の意味での会話をした記憶が一切ない。語感とリズムのみで話してました。いわゆる身内ネタをひたすら生み出しては擦り続けてました。


◾️ 「日本語禁止」が生んだ、唯一無二の言語エンタメ

――「日本語禁止」という独自のルールが生まれた経緯は?最も反響が大きかった動画やエピソードがあれば教えてください。

ニシコリ 長尺動画で自分たちの強みであるキャラクターを存分に発揮するには、どうしたら良いだろう?を突き詰めた結果生まれました。言語を軸にキャラクターを作っているので、当時はどうしても素の自分と乖離があり、違和感に感じる部分が多かったです。そこでそもそものルールとして日本語禁止をおけば、自分たちの中でそのキャラクターを腹落ちできるのでは?他のチャンネルにはない強みにできるしラッキーじゃね?みたいな感じで始まりました。なので日本語禁止に切り替えた最初の動画「英検3級とイギリス人の自己紹介」はかなり反響がありました。実は海外からの反応はあまりなく、ほとんどが国内からの反応をもらっています。英語に興味ない人が勝手に英語に触れられるのも強みの1つかもしれないですね。

――動画制作で一番大切にしていることは何ですか?メンバーそれぞれの役割やチームワークについても教えてください。

ニシコリ 4人のキャラクターが存分に発揮されているか。です。僕らが売り出しているのは4人の性格・関係性から始まる様々な企画やストーリーであって、そこを最重要視しています。その上で流行のアンテナを張ってそれを動画に落とし込むイメージです。視聴者の反応も大事ですが、これから先も大量の動画を作っていくマラソンをする上では、意見に向き合いすぎるのも疲弊する1つの原因だなと思っております。僕らは好きなことを好きなように動画にして、その動画を見た上での解釈は視聴者に委ねています。楽しみ方は人それぞれだと思うので、自分が良いと思う楽しみ方で僕たちを見ていただきたいです。何しろ「違いを受け入れ歩み寄る」をチームで最も大事な考え方に添えているので、この考え方を長い時間かけてチームで育てて、周りに伝播できるようにしたいです。「歩み寄ってください」ではなく、「自ら歩み寄りに行ける」のが理想ですね。

――YouTube登録者78万人超、TikTok55万人超と大きく成長されましたが、数字に対するプレッシャーや、逆にモチベーションになることはありますか?

ニシコリ プレッシャーは特にないです。気持ちはずっと登録者5万人くらいの若さでやってます。100万人も必ず達成する数字なので、達成以降のことも考えた長期的な目線を持って、今必要なことをやり続けてます。実はモチベーションにはあまり左右されていません。ずーっと一定のリズムを保っているというか、変にモチベが上がって燃焼しすぎないように、熱狂と冷徹の平衡感覚は大事にしています。


◾️ YouTuberが「歌」を作った理由

――2026年4月にデビューシングル「WE ARE THE NISHIKORI」をリリースされましたが、YouTuberとしてすでに成功されている中で、なぜ「音楽」という新しい挑戦をしようと思ったのですか?

ニシコリ メンバーのケイタがずっと大事にしているファンに対して何かしてあげたいという思いを、チーム一丸となって形にしたことが主な理由です。真っ先に思いついたのがイベントを行うことで、人を集めてすることって歌と踊りしかないじゃん!じゃあ歌作るしかないじゃん!挑戦しよう!こんなリズムで発展していきました。また僕らはオフラインでの人とのつながりを大事にしていて、イベントを開催することによって、自分と同じ好きなものを持った人と出会える素敵な空間を作りたいとも思ってます。コロナが俺たちに与えた傷はデカい!!これから取り返すぜ!!青春の時間を!!

――「WE ARE THE NISHIKORI」はVoice Connectさんが書き下ろされた楽曲とのことですが、初めて自分たちの曲を聴いたときの感想は?歌詞の中で特に気に入っているフレーズがあれば教えてください。

ニシコリ 最高にイケてるなって思いました。しかも個人的に「4カ国でサイファーしてみた」という企画を2年前に会議で出していて、最初に歌を出すならこんなノリのやつ出したいなーとふわっと考えていたところ、プロデューサーである福田さんが提案してくれたのがまさにニシコリサイファー、改め「WE ARE THE NISHIKORI」でした。正直運命を感じました。特に気に入っている歌詞はマークパートの「beginning to the クライマックス」です。言った時の口が気持ち良すぎますね。

――レコーディングやMV撮影など、音楽制作のプロセスはYouTubeの動画制作と比べてどう違いましたか?新鮮だったこと、苦労したことはありますか?

ニシコリ こんな人に支えられて制作されていくんだなあと、関わってくださる人の数に驚きました。YouTubeの動画制作はメンバー4人のみで回す時期もあったし、今では裏方・編集者のサポートもありつつでしたが、音楽制作では、楽曲、撮影、スタイリング、進行、全ての工程にプロフェッショナルの方々が携わってくれて、こんな僕らなのに良いの、、?と恐れ多かったです。

――普段メンバーの皆さんはどんな音楽を聴いていますか?音楽的なルーツやインスピレーションを受けるアーティストがいれば教えてください。

ニシコリ メンバーそれぞれ異なりますね。ユーダイドは邦ロック、マークはゲームミュージック、ジュンジはバラードと洋楽、ケイタはTWICEですね。


◾️ 8月14日、Spotify O-EASTへ

――8月14日にSpotify O-EASTで1stワンマンライブ「真夏のスターライト」が開催されますね!ライブに向けた意気込みや、ファンに届けたい体験はどんなものですか?

ニシコリ ニシコリでしか摂取できない栄養を来てくれた方々全員に味わって欲しいです!!

――SNSでは「10秒で心を掴む」コンテンツが得意なニシコリですが、生のライブで「90分間」ファンと向き合うことへのワクワクや緊張感はありますか?

ニシコリ ワクワクしかないです。そんな長時間ファンと本気で向き合える時間なんてなかなかないので。この活動をやってなかったら味わえなかった感動を一緒に味わいたいです。


◾️ ニシコリが描く、これからの世界

――PPP Viral Entertainmentという新しいレーベルに所属されていますが、「SNS×音楽」の未来について、ニシコリとしてどんなビジョンを持っていますか?

ニシコリ ニシコリにしか作り出せない世界観を、音楽でより広げていきたいと思ってます!アニメのOPのようにクールごとに新曲を出して、ニシコリのこの年はこの曲だったよね!と振り返れるようになったら最高だし、その楽曲の歌詞やMVにはこれから僕たちがやろうと思っていることの伏線も隠されたりしていて。そしたらより一層僕たちのYouTubeを楽しめますよね。ニシコリが表現できるエンタメの幅を広げてくれるのはこの音楽だと思ってます。

――今後やってみたいこと、挑戦してみたいことがあれば教えてください(音楽に限らず!)。

ニシコリ メンバーがギターとベースを始めたので、この際ニシコリでバンドは組みたいですよね。マークはドラムをやってもらって、ユーダイドはカスタネットを叩きます。

――最後に、音魂の読者やニシコリをまだ知らない方に向けて、メッセージをお願いします!

ニシコリ ここまで読んでくれたあなたは今すぐYouTubeで「ニシコリ」と検索し、「英検4級がduolingoに追いかけられる」という動画を見てこう思う!「ふーん、おもしれー男たちじゃん。」Of course!! Nice to meet you guys!!